守銭奴アレスのアイテムまとめ術

アイテムのまとめ方で差が出る

 まずは次の表を見てください.これはおなじみのアイテム,金塊欠片の数量と価値の対応表です.

金塊欠片の価値
  数量    価値  
1210
2400
3610
4810
持ち方による違い
持ち方価値
    4個      810  
2個と2個800
1個と3個820


 さて,これを見て価値が数量に正確には比例していないことにお気づきでしょうか?同じ4個持っている場合でも,ひとかたまりで持っているときの価値は810ですが,2個+2個でもっている場合は800,1個+3個のときは820という風に差異が出ています.
 このように,アイテムのまとめ方には良し悪しがあり,それによって若干ですが最終的な総合財産の増減が出てきます.そこで,アイテムの最善のまとめ方について考えてみたいと思います.

アイテムのグループ分け

 アイテムの数と価値の関係には4つのパターンがあり,アイテムをそのパターン毎に分類すると次のようになります.

【完全比例型】
   M.POTION   
M.POISON
【偶数比例型】
    合鍵    
H.POTION
H.POISON
鉄球
金塊
怒りの指輪
エリクサー
【4倍比例型A】
   金塊欠片   
炎の指輪
透物化秘薬
守りの指輪
雷怒の指輪
【4倍比例型B】
   氷の指輪   
炎怒の指輪


 次にそれぞれのパターンについて詳しく見ていきます.

パターン1:【完全比例型】

数量M.POTION
M.POISON
600
1 600
2 1200
3 1800
4 2400
5 3000
6 3600
7 4200
8 4800
9 5400
10 6000
11 6600
12 7200
13 7800
14 8400
15 9000
16 9600

 このパターンに分類されるアイテムの数量と価値の対応は左表の通りです(@は正しい単価です).価値は数量にかかわらず正しいので,どのようにまとめても価値の増減はありません.

パターン2:【偶数比例型】

数量H.POTION
H.POISON
合鍵
   鉄球      金塊   怒りの指輪エリクサー
75 15 1005 225 1875
1 70 10 1000 220 1870
2 150 30 2010 450 3750
3 220 40 3010 670 5620
4 300 60 4020 900 7500
5 370 70 50201120 9730
6 450 90 6030135011250
7 520100 7030157013120
8 600120 8040180015000
9 670130 9040202016870
10 75015010050225018750
11 82016011050247020620
12 90018012060270022500
13 97019013060292024370
14105021014070315026250
15112022015070337028120
16120024016080360030000

 このパターンに分類されるアイテムの数量と価値の対応は左の表のようになっています.数量が偶数のときには単価通りの正しい価値となりますが,奇数の場合には誤差が出ていることが分かります.
 たぶんこのゲームの設計者はアイテムの金額について設定するときに,価値ではなく店での販売価格を基準にして決めたのだろうと思います.さらに,価値を販売価格の75%に設定したので価値の算出の際に誤差が出たのでしょう.
 H.POTIONについて見てみると,1個あたりの販売価格が100に設定されているため価値はその75%の75となります.しかし金額の最小単位は10なので75→70となり誤差が出ています.

数量と価値の関係式
数量 実際の価値誤差
2n @×2n ±0
2n+1@×(2n+1) −5−5

 上の表をまとめると左のようになります(@は正しい単価,nは0以上の整数).
 数量が 2n+1 のときには正しい価値より5低く,つまり誤差が−5になっています.

まとめ方による価値の変化
数量
(誤差)
2m
(±0)
2m+1
(−5)
2n
(±0)
2k
(±0)
±0
2k+1
(−5)
±0
2n+1
(−5)
2k+1
(−5)
±0
2k
(±0)
+10

 左はアイテムのまとめ方による価値変化の表です(m,n,kは0以上の整数).一段目は数量,二段目は誤差,三段目はまとめる前後での価値変化を表します.
 表を見ると,奇数個のもの同士をまとめたときに価値が+10となり,それ以外は価値変化がないことが分かります.

 以上を総合すると,アイテムのまとめ方については,
 ・まとめ方によって価値が減少することはないので,どんなまとめ方をしてもよい.
 ・奇数個のもの同士をまとめたときには価値が10増える.

 また,アイテムの売り方については,
 ・偶数個のものは売ってよい.
 ・奇数個のものは売ってはいけない.

パターン3:【4倍比例型A】

数量 金塊欠片  炎の指輪 透物化秘薬守りの指輪雷怒の指輪
202.5112.5562.5652.51402.5
1 210 120 570 660 1410
2 400 2201120 1300 2800
3 610 3401690 1960 4210
4 810 4502250 2610 5610
51020 5702820 3270 7020
61210 6703370 3910 8410
71420 7903940 4570 9820
81620 9004500 522011220
9183010205070 588012630
10202011205620 652014020
11223012406190 718015430
12243013506750 783016830
13264014707320 849018240
14283015707870 913019630
15304016908440 979021040
163240180090001044022440

 このパターンに分類されるアイテムの数量と価値の対応は左の表のようになっています.数量が(4n)のときには単価通りの正しい価値となりますが,それ以外の場合には誤差があります.

数量と価値の関係式
数量 実際の価値誤差
4n @×4n ±0
4n+1@×(4n+1) +7.5+7.5
4n+2@×(4n+2) −5.0−5.0
4n+3@×(4n+3) +2.5+2.5

 上の表をまとめると左のようになります(@は正しい単価,nは0以上の整数).
 数量が 4n+1,4n+3 のときには正しい価値より高く,4n+2 のときには低くなります.

まとめ方による価値の変化
数量
(誤差)
  4m  
(±0)
4m+1
(+7.5)
4m+2
(−5.0)
4m+3
(+2.5)
4n
(±0)
4k
(±0)
±0
4k+1
(+7.5)
±0
4k+2
(−5)
±0
4k+3
(+2.5)
±0
4n+1
(+7.5)
4k+1
(+7.5)
±0
4k+2
(−5)
−20
4k+3
(+2.5)
±0
4k
(±0)
−10
4n+2
(−5.0)
4k+2
(−5)
±0
4k+3
(+2.5)
±0
4k
(±0)
+10
4k+1
(+7.5)
+10
4n+3
(+2.5)
4k+3
(+2.5)
±0
4k
(±0)
−10
4k+1
(+7.5)
+10
4k+2
(−5)
−10

 左はアイテムのまとめ方による価値変化の表です(m,n,kは0以上の整数).一段目は数量,二段目は誤差,三段目はまとめる前後での価値変化を表します.
 表を見ると,まとめ方によって価値が増えたり減ったりする事が分かります.
 まず 4n の段を見ると,まとめる相手による価値変化はありません.また,4n+1 の段を見ると,価値が減ることはあっても増えることはありません.
 一方,(4n+2)個と(4m+2)個,(4n+2)個と(4m+3)個の組み合わせではいずれも価値が10増加し,(4n+3)個と(4m+3)個の組み合わせでは10減少します.このため(4n+3)個を有効活用する観点から見ると,(4n+3)個は(4n+2)個とひとつずつ組み合わせ,その後で残りの (4n+2)個同士を組み合わせるのが最善です.

 以上を総合すると,アイテムのまとめ方については,
 ・4n個のものはどれとまとめてもよい.
 ・(4n+1)個のものはまとめず単独で扱う.
 ・(4n+3)個のものは(4n+2)個のものと組み合わせる.
 ・最終的に(4n+2)個のものが余ったらまとめる.
 ・最終的に(4n+3)個のものが余ったらまとめずに単独で扱う.

 また,アイテムの売り方については,
 ・4n個と(4n+1)個のものは売ってよい.
 ・それ以外は売らない.

パターン4:【4倍比例型B】

数量 氷の指輪 炎怒の指輪
277.51027.5
1 280 1030
2 550 2050
3 840 3090
41110 4110
51390 5140
61660 6160
71950 7200
82220 8220
92500 9250
10277010270
11306011310
12333012330
13361013360
14388014380
15417015420
16444016440

 このパターンに分類されるアイテムの数量と価値の対応は左の表のようになっています.数量が(4n)のときには単価通りの正しい価値となりますが,それ以外の場合には誤差があります.

数量と価値の関係式
数量 実際の価値誤差
4n @×4n ±0
4n+1@×(4n+1) +2.5+2.5
4n+2@×(4n+2) −5.0−5.0
4n+3@×(4n+3) +7.5+7.5

 上の表をまとめると左のようになります(@は正しい単価,nは0以上の整数).
 数量が 4n+1,4n+3 のときには正しい価値より高く,4n+2 のときには低くなります.

まとめ方による価値の変化
数量
(誤差)
  4m  
(±0)
4m+1
(+2.5)
4m+2
(−5.0)
4m+3
(+7.5)
4n
(±0)
4k
(±0)
±0
4k+1
(+2.5)
±0
4k+2
(−5)
±0
4k+3
(+7.5)
±0
4n+1
(+2.5)
4k+1
(+2.5)
±0
4k+2
(−5)
−10
4k+3
(+7.5)
+10
4k
(±0)
−10
4n+2
(−5.0)
4k+2
(−5)
±0
4k+3
(+7.5)
+10
4k
(±0)
+10
4k+1
(+2.5)
±0
4n+3
(+7.5)
4k+3
(+7.5)
±0
4k
(±0)
−10
4k+1
(+2.5)
±0
4k+2
(−5)
−20

 左はアイテムのまとめ方による価値変化の表です(m,n,kは0以上の整数).一段目は数量,二段目は誤差,三段目はまとめる前後での価値変化を表します.
 表を見ると,まとめ方によって価値が増えたり減ったりする事が分かります.
 まず 4n の段を見ると,まとめる相手による価値変化はありません.また,4n+3 の段を見ると,価値が減ることはあっても増えることはありません.
 一方,(4n+2)個と(4m+2)個,(4n+2)個と(4m+1)個の組み合わせではいずれも価値が10増加し,(4n+1)個と(4m+1)個の組み合わせでは10減少します.このため(4n+1)個を有効活用する観点から見ると,(4n+1)個は(4n+2)個とひとつずつ組み合わせ,その後で残りの (4n+2)個同士を組み合わせるのが最善です.

 以上を総合すると,アイテムのまとめ方については,
 ・4n個のものはどれとまとめてもよい.
 ・(4n+3)個のものはまとめず単独で扱う.
 ・(4n+1)個のものは(4n+2)個のものと組み合わせる.
 ・最終的に(4n+2)個のものが余ったらまとめる.
 ・最終的に(4n+1)個のものが余ったらまとめずに単独で扱う.

 また,アイテムの売り方については,
 ・4n個と(4n+3)個のものは売ってよい.
 ・それ以外は売らない.


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Written by Oka
作成日: 2002/09/16
更新日: 2002/09/16